原真子記者の記事、以前に添田豪、伊達公子、鈴木貴男などの取材をしてきた方だ📰
記事の一部を備忘録に書いておきます📝
大坂選手の鬱の症状を告白して全仏を棄権したことは波紋を呼んだ。スポーツ界もメンタルヘルスの問題を真剣に考えるきっかけになった点で意義がある。
記者会見をしないことに対しては選手間でも否定的な意見が多い。SNSを直接訪れるのは一部の熱心なファンで、それ以外のところで拡散されたもので話題になる。会見をしてアピールすることも仕事の一部だという考えが一般的だ。
トップ選手には負担があるからこそ、大会での配慮もあり、金銭面でも恵まれている。トップ選手の違反に寛容な対応をしたら多くの選手が憤然とするだろう。
今回の大坂選手の件の背景には、期待の大きいトップ選手が以前から抱える問題もある。大坂は年間収入の9割がスポンサー関連で、大会前にスポンサーが絡んだSNS発信も数多く、そういった対応の負担も過多になったのではないか。
新しい問題はSNS時代のメンタルヘルスだろう。デジタルネイティブなSNS世代で、人前で話すのは苦手であってもSNSでは”おしゃべり”、時には辛辣な反論も書いている。絶好調と絶不調の波、ソーシャルメディアとの向き合い方を気にして落ち込んだり立ち直ったりしている。
親密で正直な発言はSNSとの相性が良く、大阪の人気の源泉でもいある。気軽に発信するSNS世代の選手との付き合い方を、報道機関だけでなくスポーツ界のあらゆる関係者が答えを得ていないしアドバイスできていない。
WTAには「Player development」という心理・実務両面で支援するシステムがある。デジタルネイティブ世代が主流になる今後に向けて、SNS世代のメンタルヘルスの対応も重要になってくる。
大坂選手が6日にインスタのストーリーズに書き込んだメッセージを読むと、少し落ち着いてきたようではある。