鈴木貴男選手おめでとうございます。
厳しい予選を勝ち上がって、そして本戦での勝利。努力の結果が出て良かったですね。ついに世界No,1のフェデラーとの対戦!日本中が応援していますよ。
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[男子シングルス1回戦]○鈴木貴男 6-4,6-3,6-3 ●ジャンマイケル・ギャンビル(米国)
●とにかく徹底していた。執拗なネットラッシュ。サービスからでもレシーブからでも、鈴木貴男はネットを目指した。その徹底したプレーが、快挙をもたらした。鈴木本人にとっては全豪オープン本戦での初勝利。日本の男子選手としては、99年の松岡修造以来16年ぶりの全豪オープンでの白星だった。
●ジャンマイケル・ギャンビルは、その執拗さにすっかり参っていた。ファーストボレーやアプローチを深く打って前に詰める鈴木に、ギャンビルは効果的なパスを打てない。苦し紛れのトップスピンロブは、気まぐれな風に乗ってベースラインを割った。今の男子ツアーでは、これほど頻繁にネットに出てくる選手はいない。鈴木の一途なプレーに、ギャンビルは混乱し、自分を失った。
●滞空時間の長いスライスのアプローチショットやチップアンドチャージに、ギャンビルは力み、そのパスはことごとく鈴木のボレーの餌食になった。鈴木は、落ち着いてパスのコースを読み、ペースのある深いボレー、アングルボ
レー、ドロップボレーを打ち分けた。ショット自体も見事なら、ショットの選択も見事だった。
●全豪と鈴木と言えば、思い出すのは99年。アレックス・コレチャを土俵際まで追いつめたあの試合だ。その当時を振り返って、鈴木はこんな言葉を口にした。「勢いは99年の頃の方があったけれど、今の方が自分を信じられる。今の方が自分のテニスに誇りがある。テニスが、よりシンプルになったと思う。勝つために必要なことを、最小限押さえられるようになった」
●シンプルに、しかし、その分、鈴木のテニスは深くなった。もともとネットプレーは大きな武器。しかし、その幅は大きく広がっている。爆発力で勝負するスタイルから、総合力で勝負するようになった。相手を怖がらせるプレーだけでなく、相手を嫌がらせるプレーができるようになった。
●鈴木は、パスを抜かれても、ミスをしても、小さくうなずき、納得した表情で
ポジションに向かった。そうして鈴木は、パスを恐れず、次のポイントでもまたネットにラッシュした。その信念に満ちた姿に、相手のギャンビルは恐れをなしたに違いない。
●2回戦の相手は第1シードのロジャー・フェデラー。「彼のテニスは完成型だと思う」と鈴木も一目置く強敵だ。しかし、鈴木にも迷いはない。「対抗するには自分のテニスをするしかない」。鈴木のネットラッシュに混乱する王者フェデ
ラー、そんなシーンが見られれば、大番狂わせが起きるはずだ。
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鈴木貴男オフシャルホームページ
http://www.suzukitakao.jp/top.html
オーストラリアンオープン公式サイト